
数学AIを選ぶなら、答えが出る速さだけでなく、解説の質・入力方法・学習記録・対象分野の4点で比べるのが近道です。写真からすぐ始めたい人にはPhotomathやQANDA、LaTeXや大学数学にはSymbolabやWolfram|Alpha、途中式を復習ノートまでつなげたい人にはAFFiNEが向いています。どのツールでも誤答は起こり得るため、最後の検算は自分で行いましょう。
先に結論:写真中心なら写真入力型、数式処理の深さなら計算エンジン型、日本語で質問を重ねるなら対話型、解説と復習ノートを一か所に残すならAFFiNE、という選び分けが実用的です。
数学AIとは、入力した数式や文章題を解析し、答えだけでなく途中式、使う公式、考え方の順序を示す学習支援ツールです。ただし、説明の正しさや深さ、写真・LaTeXへの対応範囲はサービスごとに異なり、人による検算が欠かせません。
本記事は2026年7月20日に、各社の公式ページ、料金ページ、プライバシー情報、日本のアプリストア表示を確認して比較しました。同じ問題を使った横並びの独自性能テストではありません。したがって、「公式ページでは対応」と「実際に最も正確だった」を混同せずに紹介します。
| 数学AI | おすすめ用途 | 主な入力 | 解説 | 無料範囲の目安 | 主な注意点 |
|---|---|---|---|---|---|
| AFFiNE AI Math Solver | 解説を復習ノートに残す | テキスト、LaTeX | 段階的な推論 | 無料プランにAI利用枠あり | 現在は写真/OCR入力に非対応 |
| Photomath | 紙の問題を写真から確認 | カメラ、電卓 | ステップ表示 | Basicは無料 | 詳細な視覚教材などはPlus |
| QANDA | 写真から日本語で質問 | 写真、対話入力 | AI解説、質問の継続 | 無料利用+アプリ内課金 | 料金・利用上限はアプリ表示で確認 |
| Mathos AI | 複数の入力方法を使い分ける | 写真、テキスト、LaTeX、音声 | ステップ表示 | 無料枠あり | 高度モデルや利用回数に上限 |
| Symbolab | 代数・微積分の式変形を追う | 数式、自然文、写真 | 詳細ステップ | 基本結果は無料 | 全手順はPro中心 |
| Wolfram|Alpha | 大学数学や厳密な計算を調べる | 数式、自然言語、アプリ写真 | 手順・計算結果 | Basicは無料 | step-by-stepはPro、英語UI中心 |
| ChatGPT | 日本語で「なぜ」を聞き直す | テキスト、画像、ファイル | 対話型の説明 | Freeは上限付き | 数学専用エンジンではなく検算必須 |
料金は税、地域、ストア、キャンペーンで変わります。以下の金額は2026年7月20日に確認できた公式表示を基準にし、購入画面の金額を最終情報としてください。
おすすめ用途:一問の答えを得て終わらず、途中式、つまずいた理由、次の復習項目を同じワークスペースに残したい人に向いています。AFFiNE AI Math Solverでは、問題をテキストまたはLaTeXで入力し、段階的な解説をAFFiNEの編集可能なノートとして保存できます。
対応分野:公式ページでは代数、方程式、微積分、幾何、統計、確率、文章題などを例示しています。すべての問題を解けるという意味ではありません。
入力方法:テキスト入力、貼り付け、LaTeXに対応します。現在の製品説明では、写真やスキャンから始める場合は、先に問題を文字またはLaTeXへ転記する必要があります。画像アップロード/OCRは将来のワークフローとして示されており、現行機能としては扱いません。
解説:公式ページではstep-by-step reasoningを掲げ、答えまでの式変形と考え方を説明します。解法をノートやホワイトボードへ展開し、関連する授業メモと結び付けられる点が特徴です。
無料範囲:無料プランにもAI利用枠がありますが、固定の問題数は明示されていません。利用量が多い場合は有料プランまたは対応環境でのBYOKを確認してください。
注意点:AFFiNE AIの処理には現在サインインとクラウド側のAIリクエストが必要です。ノートがローカルファーストであることと、AI推論が端末内だけで完結することは同じではありません。氏名、学籍番号、未公開の試験問題などは入力しないでください。写真入力が最優先なら、現時点ではPhotomathやQANDAの方が直接的です。
おすすめ用途:紙に印刷された算数・数学の問題を撮影し、スマートフォンで途中式を確認したい人に向きます。Photomath公式ページでは、カメラ入力、スマート電卓、段階的な解説を案内しています。
対応分野:公式ページでは初等数学から大学レベルまでを対象とし、文章題を含む例を掲載しています。複雑な図や読みにくい筆記は、認識結果を原文と照合する必要があります。
入力方法:アプリのカメラで問題を読み取る方法と、電卓で入力する方法が中心です。写真を使えることは、読み取った式が常に正しいことを意味しません。
解説:Basicでもstep-by-step explanationsを提供し、Plusでは視覚教材や「なぜそうなるか」の補足を追加すると公式料金ページに記載されています。
無料範囲:Basicは0米ドル。Plusは月額9.99米ドルまたは年額69.99米ドルと公式ページに表示されています。日本のストア価格は購入時に確認してください。
注意点:写真に氏名や学校名が写らないように切り取ってから送信します。公式プライバシーポリシーでは、カメラ画像がサービス改善や機械認識の改善に使われる場合があると説明しています。利用規約も学習補助としての使用を求めており、提出物の代筆には使わないでください。
おすすめ用途:問題を撮影した後、「この変形だけ分からない」「別の解き方はある?」と日本語で質問を続けたい中高生に使いやすい選択肢です。
対応分野:日本のApp Storeにある公式説明では、数学と理科を中心に、問題検索、AI解説、対話型の質問を案内しています。
入力方法:写真撮影とチャット入力が中心です。手書きの解答を撮ってフィードバックを得る機能も公式説明にありますが、文字の認識や評価結果は元の解答と照合してください。
解説:公式説明では段階的な解説と追加質問に対応します。回答速度や正答率に関する広告表現は、ここでは独立した検証結果として扱いません。
無料範囲:無料でダウンロードでき、アプリ内課金があります。確認時の日本向け表示にはQANDA Premium 1,520円などが掲載されていましたが、プラン名、上限、価格は購入画面で再確認が必要です。
注意点:App Storeのプライバシー表示では、写真、ユーザーコンテンツ、検索履歴、識別子などがユーザーに関連付けられる場合があります。名前や学校が写ったまま送らないこと。自動のフィードバックを学校の正式な採点とみなさないでください。
おすすめ用途:紙の問題、入力済みの数式、LaTeX、音声など、問題に応じて入口を変えたい人向けです。日本語版の公式ページが用意されています。
対応分野:公式ページでは算数、代数、幾何、三角関数、微積分、統計、物理、工学などを例示しています。これは対応例であり、あらゆる問題の正答を保証するものではありません。
入力方法:写真、テキスト、LaTeX、音声入力を公式ページで案内しています。画像を使った場合は、AIが認識した式と問題文を最初に照合しましょう。
解説:段階的な解説のほか、動画やフラッシュカードなどの学習機能を案内しています。品質や正答率の数値は公式のマーケティング表現であり、本記事の実測値ではありません。
無料範囲:公式料金ページではFreeに利用上限があり、Basicは週額2.99米ドル、Primeは週額4.99米ドルと表示されていました。日本での課金単位、モデル別上限、画像利用回数は契約画面で確認してください。
注意点:週額プランは月額と見間違えやすいため、更新周期を必ず確認します。写真や音声はクラウド処理される可能性があるので、個人情報や公開前の試験を入力しないでください。
おすすめ用途:方程式、微分、積分などで、どの規則を使って次の行へ進んだのかを追いたい高校生・大学生に向きます。
対応分野:代数、微積分、三角関数、線形代数、統計などを扱う計算機が公式サイトに整理されています。
入力方法:数式キーボード、自然文、数式入力、モバイルでの写真入力などを提供しています。日本語サイトはありますが、記号や専門語が英語で表示される場面も想定しておくと安心です。
解説:無料表示では基本結果を確認でき、詳しいsolution steps、AI chat、練習機能はProの中心機能として案内されています。
無料範囲:基本機能は無料。公式料金ページではProが月額9.95米ドル、年額39.95米ドル、6か月32.95米ドルと表示されています。
注意点:必要なのが一問の答えだけか、全ステップかで課金の価値が変わります。アカウントへ保存する検索履歴や質問には、個人を特定できる情報を含めないでください。
おすすめ用途:微積分、微分方程式、線形代数、確率、離散数学など、記号計算と幅広い知識を一つの計算エンジンで扱いたい人に向きます。Wolfram|Alphaの数学例では分野別の入力例を確認できます。
対応分野:算術、代数、幾何、数論、三角関数、論理、確率、微積分、線形代数、微分方程式などを公式に列挙しています。
入力方法:数式や自然言語を入力できます。Proのモバイルアプリでは写真入力も案内されています。日本語の会話型家庭教師というより、英語の入力例を参照しながら使う計算・知識エンジンです。
解説:計算結果や関連情報に強く、step-by-step solutionsはPro機能です。説明の言葉遣いより、計算の構造や別形式の結果を調べたい場面に適します。
無料範囲:Basicは無料ですが、step-by-stepは含まれません。公式料金ページではProが月額9.99米ドル、または年額60米ドルと表示されています。
注意点:英語UIと独自の入力形式に慣れが必要です。出力が長いときも、問題の前提、変数の範囲、単位を自分で指定し直し、提出用の説明は自分の言葉で書きます。
おすすめ用途:「2行目から3行目へなぜ移れるのか」「中学生にも分かる言葉で」「別解と比べて」と日本語で質問を重ねたい人に向きます。
対応分野:一般的な会話AIとして幅広い数学の質問を扱えますが、数学専用の記号計算エンジンではありません。高度な計算はSymbolabやWolfram|Alphaでも照合すると安全です。
入力方法:テキストに加え、プランと利用上限の範囲で画像やファイルを入力できます。画像内の条件、指数、根号、積分範囲などが正しく読まれたかを確認してください。
解説:学年、前提知識、説明の粒度を指定して対話できます。もっともらしい途中式に誤りが混じることがあるため、「根拠を示して」と頼むだけでなく自分でも検算します。
無料範囲:Freeは0米ドルで、メッセージ、画像、ファイルなどに利用上限があります。Plusは月額20米ドルと公式情報にあります。モデルや上限は変更される場合があります。
注意点:学校や塾の規則に従い、解答の丸写しに使わないこと。消費者向けサービスのデータ設定を確認し、氏名、成績表、未公開問題などは入力しないでください。
| 学びたいこと | 第一候補 | 選ぶ理由 | 併用時のポイント |
|---|---|---|---|
| 式の理解 | AFFiNE / ChatGPT | 「なぜ」を段階的に聞き、説明を残しやすい | 元の条件と各変形を一行ずつ照合する |
| 宿題の確認 | Photomath / QANDA | 紙の問題から始めやすい | 答えを見る前に自分の途中式を一度書く |
| 微積分 | Symbolab / Wolfram|Alpha | 記号計算と分野別機能が充実 | 微分で戻す、境界条件を代入する |
| LaTeX | AFFiNE / Mathos AI | 長い数式を正確に渡しやすい | 括弧、指数、積分範囲を再確認する |
| 復習ノート | AFFiNE | 問題・解説・関連ノートを同じ場所に残せる | ミス原因と次回の復習日も書く |
保護者が選ぶ場合は、正答率の広告だけでなく、子どもが答えを開く前に考えられる設計か、利用履歴を一緒に振り返れるかも確認しましょう。学習者本人は、毎回同じツールに固定する必要はありません。写真の転記には専用アプリ、計算確認には記号計算エンジン、振り返りにはノート型という使い分けも有効です。
次は、写真ではなくテキストまたはLaTeXで入力できる例です。問題は「\int x e^x\,dx を求めよ」とします。
\int x e^x\,dx と入力し、「部分積分を使う理由から説明してください」と添えます。u=x、dv=e^x dx と置き、du=dx、v=e^x だから、\int u\,dv=uv-\int v\,du より xe^x-e^x+C と進めます。d(xe^x-e^x)/dx=e^x+xe^x-e^x=xe^x となって元の被積分関数へ戻ることを確認します。
AFFiNEで数学の解説をノートへ残す場合は、次の順番にすると答えの保存ではなく理解の蓄積になります。
資料全体を整理したいときはPDF AI要約ツールの比較、授業や説明の記録方法を見直すならAI議事録の使い方も参考になります。AI利用枠を比較する場合はAFFiNEの料金を確認してください。
誤りを見つけたら「違う答えを出して」と頼むだけでは不十分です。「3行目で使った定理と成立条件を示して」「この解を元の式に代入して」と、確認可能な形で質問し直します。
数学AIは、自分の考えを置き換えるものではありません。最初に数分は自力で取り組み、分からない箇所を特定してから、ヒント、途中式の説明、検算に使うと学習効果を保ちやすくなります。AIの文章や解答をそのまま提出せず、使った場合は学校・先生の指示に従って明示してください。
文部科学省の生成AIの利用に関するガイドライン(Ver.2.0)も、発達段階や情報活用能力に配慮し、リスクを理解した適切な活用を求めています。禁止されている試験、宿題、コンテストでは使わないこと。保護者や先生は「使ったか」だけを問うのではなく、どこをAIに聞き、どう検算し、自分の言葉で説明できるかを一緒に確認しましょう。
多くの数学AIに無料範囲がありますが、詳しい途中式、画像の利用回数、高度なモデル、広告非表示などは有料の場合があります。無料で試すときも、登録前に上限と自動更新の有無を確認してください。
写真から始めるならPhotomathやQANDAが候補です。Mathos AI、Symbolab、Wolfram|Alphaの対応プランにも画像入力があります。ただし、指数、分数、積分範囲、薄い筆記は誤認識し得るため、読み取られた式を必ず原文と照合してください。
現時点のAFFiNE AI Math Solverは、テキスト、貼り付け、LaTeXでの入力が基本です。写真やスキャンから始める場合は、先に問題を文字またはLaTeXへ転記してください。画像アップロード/OCRは将来のワークフローで、現在の機能として案内していません。
いいえ。問題の読み違い、計算ミス、前提の不足、もっともらしい誤説明が起こり得ます。方程式なら代入、積分なら微分、文章題なら単位と条件の確認を行い、重要な問題は教科書や先生など別の情報源でも照合してください。
使えますが、目的で選び分けます。途中式を対話しながら残すならAFFiNEやChatGPT、記号計算の深さを求めるならSymbolabやWolfram|Alphaが候補です。各授業で認められた使い方と対象分野を先に確認してください。
学校や先生のルールと使い方によります。禁止された課題で使う、生成された解答を自分の成果として提出する行為は避けてください。自力で考えた後のヒント、途中式の理解、検算に限定し、必要なら利用を明示します。
数学AIおすすめ7選には、それぞれ得意な入口があります。写真ならPhotomathやQANDA、複数入力ならMathos AI、代数・微積分の詳細手順ならSymbolab、大学数学の計算ならWolfram|Alpha、日本語で聞き直すならChatGPT、解説を関連する学習ノートへ育てるならAFFiNEです。
選ぶ基準は、今すぐ答えが出るかではなく、途中式を説明できるか、誤りを検算できるか、数日後に同じ種類の問題を自力で解けるかです。まず無料範囲で一問を試し、説明の分かりやすさ、入力の手間、記録の残しやすさを比べてください。